2016年04月19日

「建築物の耐震性」おさらい

(前回同様、予定を変更し耐震関係の特集です)
過去『住まいの心理学』などでも補足的にレポートしておりますが、
おさらいとしてまとめておきます。

※繰り返し重要なポイントを告知しておきますが「活断層や液状化など土台そのものが大幅に損傷受ける場合」建築物固有の耐震性では判断できません。また。先日レポートで引用したように「地域によって土台の揺れやすさが違います」前述の土台の話同様に「厳密に言えば各十戸で細かく言えば震度も違っている」と考えるべきで建築物以上に地域の地盤要因の方が重要だと考えるのが基本です。
東京直下型地震報道の「報道内容」について
http://kagewari-retour.seesaa.net/article/265927876.html



さて、過去の阪神淡路などの検証から以下の事が言えます。

●RC造は(1階駐車場下駄履き建築・1階総テナント建築を例外に)年次に関わらず高い耐震性がある
特に都心部の往年建築は当時から「基準以上の物量投入」が常識であったため(逆に現代は基準ギリギリプルーフすればよい的に工期短縮建築も含まれるため建築年次に耐震性能が必ずしも比例しない場合があり得る)、下手な近作より強い建築も多い。耐震基準行政の一部には(車検制度にも似た)建替え需要や改築需要を見越した経済政策的な側面もあるので、RC造に関しては(1階駐車場建築など)目で見えるようなウィークポイントが無い限り「耐震診断の有無」等センシティブに考えなくてもよい(壁式RCに至っては阪神淡路でもほぼ無傷である)。←数値的には確かに耐震性能に比例傾向もありますが差異は数%の差であり、建築グレードの個体差(低層RC造など)の方が重要な評価項目であると考えられるためです。

※地震保険の関係など、分譲マンションは耐震診断の有無で資産価値(中古価格)に差がでるため診断が進む側面があるが賃貸専用建築の場合必ずしもその必要性が無いので診断が行われないケースが多いが、そういう背景事情である事を知っておくべき。

※RC造でもタワー型などの高層建築には全く別のリスクとなる「長周期地震動」の問題があるので、ここも耐震性能が必ずしも比例しない場合があり得るケースに含まれる(古築の霞ヶ関ビルなどが件逐時から長周期地震動対策されているなど)。仮に対策されていても(免震を例外に)高層階は大きく揺れてエネルギーを逃がす方向だったりするので、家具の倒壊は抑制されないし、心理的ストレスも相当なものになるので、高齢者世帯に高層階が向かないと考えることもできるし、移動をエレベーターに頼る結果停電時タワー難民化するリスクもある。


●71年81年の耐震基準で大きな差が出るのは「木造」「軽量鉄骨」「鉄骨造MS」である
鉄鋼造の古いものでも「ワンフロア1住戸」のものは例外的に強度高いものがあるが、そこはケースバイケースでしょう。基本建築年次と耐震性能が比例していると考えるのが筋。
但し税法上(固定資産税上の耐用年数的に)、「木造」「軽量鉄骨」「鉄骨造MS」は81年以前の建築物を探す事は容易ではないぐらい”古い建築はあまり残っていない”。
廉価な木造アパートなどに一部残っているケースがその典型となる。
反面、廉価な木造アパート1階は経路的に避難速度も速くなるので(経済事情から当該室が選択されていると考えるのが合理的なので)、対策的には強度の高い家財などで倒壊があっても生存空間が保持される方策(枠木の強固なベッドや耐過重性能高いチェストボードなど)を考えるのが対策として合理的な可能性がある(賃貸の場合は生命の危険が最優先で資産保全性は考えなくてもよいため)。

※昨今木造アパート改装で2×4建築(モノコック構造)では無く初期建築が木造モルタル(フレーム構造)でも室内造作として壁をコンパネ張りをしたりしますが(壁紙仕上げの方がコスト的にリフォームが簡単なため)、耐震性も向上します。
木造は構造柱が見えたほうが美観もいいのですが、賃貸の場合面一の壁に施工されているものの法が安全であるのは事実です。
耐震性能上「ベランダ掃き出し窓」はウィークポイントになるばかりか機能的にも(洗濯機室内時代の現代では)ナンセンスなので、木造アパートオーナーの方には「腰高窓」への改装をお勧めします(1階の防犯性も高くなる)。

※想定として「廉価な木造アパートなどに残っているケース」として考えた場合、震災時最も高いリスクである「家屋や家具の倒壊」だけで無く、火災による被害を重視する必要があります(ひょつとすると当該建築の場合火災リスクの方が高い可能性もある)。消防車の入りやすさ(接道状況)、同様の古築建造物が密集していないかなども重要な確認事項になります。←ここも耐震性能と比例しないリスクとなります。


■結果として、71年や81年耐震基準以前の建築物の大半は「木造戸建住居」となる。
該当する建築はほとんどが「古い持ち家戸建」と思われます。
耐震改築や建替えなどコスト的にためらわれる場合もあると思います(取り壊しだけでも昨今200万ぐらいかかりますから)。
部屋単体の強度は前述の木造アパートの事例を参考にしていただき、合わせて「屋根を含む2階の総重量を軽くしておく」ことで倒壊リスクは幾分かですが低くなります。資金的に余裕が無い場合は地味な対策になりますが「2階にある箪笥は処分しておく」「屋根の補修がある時には同時に軽量化も進める」など有効な方法だと思います。
美観を損ねてしまいますが、心配な方は「庭に面した縁側」の半分まで常時雨戸を閉める(その雨戸自体の強度は高めておく)という方法も有効に思います。


posted by iwahara at 18:34 | 不動産な夕べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする





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