◆特に東京には相場があるようで(あるんですけど)ありません。
その背景は『リフォーム』と、問い合わせのミスマッチがあります。
RCマンションの問い合わせには「築年数10年以内」非常に多く耳にします。しかし実際その語源の出所は、大手不動産会社の宣伝や、民間サイトに多く見られる築年数による検索です。
実際物件のキャラクターとして築年数に意味があるのか?
この答えは「当たり外れが少ない」事ぐらいです。
これは=「管理会社(不動産会社)や家主の管理の影響が少ない」からです。「ついこないだまで新築だった」んですから。
それ以外現実たいして意味はありません。あるとすると
「これしかも築浅ですよ(営業トーク)」
「築年数が浅いのがいんですけど(物件知識的のプロではないのに)」
この組み合わせで『賃料が高い』事です。
(何度も触れた「新築の優位性」はこれとは別個の話なんです)
「築10年の管理のたいしたこと無いマンションより、築30年の管理体制のいいマンションの方が内容がいい」なんて事しょっちゅうなんです。
しかし「築年数10年以内」に拘るお客さんは、図面資料の築年数を見ただけで「却下」になりますから、内見にいたることは少ないですし、大手の不動産会社の営業は築年数の浅いものを優先的に紹介します。「案内のリスクが少ない=早く申し込みを取りたい」からです。
この関係から、広く内容のいい築年数の古いマンションは安いです、当然築年数が原因で「検索の時点で落ちている」のですから、需要と供給の原則で安い物件となります。
しかしですよ
特に都心部、表参道、赤坂、広尾、麻布、恵比寿、参宮橋、新宿・・こういったエリアの開発は古いですから、築年数の古いマンションが多数あります「築年数10年以内」だと圧倒的多数の物件を捨てるのと意味は同じです。
そして、一般的な人は「そんな賃料の高いところに住める筈ない」と問い合わせすらしませんから・・・
つまり、私鉄沿線郊外の築年数の浅いマンションは、内容を問わず賃料が上昇し、内容もいいとは言えなくても、人気がある。
@どうなんでしょうねぇ、これは。
RCマンションの固定資産税の課税年次は47年、実際の耐用年数は60年と言われています、これが又RCマンション創世記の物量投入は今の新築の比では無いので、どこを叩いてもびくともしません。100年もつんじゃないでしょうか?このRCマンションの「1〜10年までしか住まない」と宣言する事は極端に言えば(まだ第一期が築40年ほどですから「極端すぎる」のですが)「90%の物件に無条件に暮らすつもりが無い」のと同じで、その環境で「いい部屋を探す」と言う事は根本に矛盾が生じます。
いい部屋を探しているのではなく、竣工年次が一番大事なお部屋探しをしているのと同じです。
@そりゃ築年数が古いと、バランス釜が出てきたり、設備的にそもそも希望条件からはみ出してしまうものも多く出てきますから、物件を調査し紹介する私も、多数の資料を前にしてお客さんも大変ですが、それが「部屋探しの醍醐味」だと私は思うのです。
暫くこんなポイントを連載しようと思います。
次回は「礼金敷金・東京ルール」についてです。