これだけのオリジナリティーはインディペンデント系の会社ならではもので、正直下手なデザインブランドを凌駕しています。
思ったんですよね〜間取りを見て
「きっとロングノーズの部分が一番素敵だろう」と
思ったとおりです、絶妙の“間隔”
計算したかのような「個別の空間性」は、ツーシートの対面デスクセットを並べれば店舗としても理想的。
そーなんです!この物件は「店舗も可」
軒灯看板も使用可(業種によるので相談)
驚くのはその造りです。
外装のコンクリートは空間を造るだけのシェルで、内部の造作は全部「無垢のボルドーパイン」
部屋のサイドは全てこのタイプの採光窓のカットが幾何学的に並んでいます。
床材はニス仕上げでもなく、ワックスでもありません。自然素材の仕上げ材が塗られているだけで(キッチン下部には防水性を考え二度塗り処理が行われています)ほとんど「素の木材のまま」
驚嘆すべきは、その『木材の使い方』です。
わかりますか、木材に打たれたマークや製造番号を隠す事無くそのまま使っているのです。
カメハウスの東京支店長武岡さんの話です
「高い金ばかり使ったデザイナーズのアンチテーゼでありたい。そことんまで自然素材に拘って、シックハウス問題にも取り組んでいるので、特にペットにも優しい環境を考えた。この無駄無く素材を使い切るってコンセプトに理解を示してくれたオーナーに感謝しています」
つまり
内部の木質部分は、コンクリートのシェルの中でまるで一戸建てを建造しているように自由に設計可能
ちょっと角度を変えてみてみてください
間仕切りは何処にでも自由に取り付け可能で、
「広めの居室部分を二つに割って、二部屋造る事も、一部屋の寝室にする事も、クローゼットを造る事も相談可能です」
ロングノーズの間仕切り部分拡大です。
床材と同じボルドーパインと竹の組合わせが、間仕切りのデザインとして選ばれています。
バストイレやシンク洗面等個別パーツは決して高価なものを使っているのではなく、この部屋のイメージに合わせてあえてリーズナブルな部材が選択されています。
とにかくコンセプトが凄い
打ちっ放しのコンクリート壁は、コンクリートの片枠組みで使用されたボルト部分がそのまま残してあり(つまりネジ切りされたまま残っている)、
「ここにナット連結で何でも取り付けられるようにしました。普通打ちっ放しだとこの部分埋めるのですが、なんでそんな無駄な事するんだろうとずっと思っていて、あえてネジの部分を残したんです」
なんて凄い物件なんでしょう。
「手作りの自分だけのデザイナーズ」
壁の照明は「これね、船舶用ライト」
「でね、コンクリートに囲まれてるから、音が凄く響くので吸音処理必要だと思って、天井も下地材(切りくずをコンクリートで固めたもの)剥き出しで何も貼らない事にしました」
このお部屋に入った瞬間に感じる事は「木の香り」です。
マンションって決まって(その気密性から)「あ〜マンションだな」って匂いがあるんです。ですから「24時間換気」はマンションでは欠かせない。
そのマンション特有の匂いがこの物件にはまったくありません、
まるで内容のいい木造アパートや木造一戸建てと同じ開放感と空気感。
「実はね(今日は台風で外は雨です)、床材の色がちょっと濃いんです。湿気吸っているんですよね、ここの床は呼吸しますから」その床には合板すら使われていないのです。
BATEAU AIR、これからのデザイナーズのひとつの提案をを、これほど個性的に表現している物件は無いでしょう。
「空室は残りひとつです」