2005年11月29日

青山1丁目から「静かな大人の部屋」を紹介します(2)

301号室の間取りは特徴があってLDKにも大型クローゼットがあります。そこでポイントになるのがDKとLの分離です、
全体としてリビングだって雰囲気にするにはキッチンと玄関の位置関係がDKタイプなので(キッチンが広い事もあって、イメージ的にもDKイメージが支配的)、一工夫必要なところです。

そこがこのお部屋はオーナーさんの好意で、モデルルームのように「こんな風にすると素敵でしょ」っと移動家具が設置されているのです(そのまま使いたい場合には、家具付きになります)
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このレイアウトは広い1Rストゥデイオの使い方の参考になります。移動家具をひとつ置くだけで部屋のイメージはきっちりとキッチンとリビングに分かれ壁で仕切られているより解放的で、広さ感を損なう事がありません。
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ここが私が「若いカップルの方」に2DKではなく1LDKを勧めている理由なんです、2DKでも扉を外してしまって1LDK風に使うだけで居住性も上昇しますよ(キッチンが寒いという事も無くなります)。

又居室との間もガラス戸になっているため、使い勝手のいいストゥディオのようなイメージで、築浅1Kよりも明解に内容は上です。
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キッチンは大型でバスルームも清潔感があります

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窓からの景色も見晴らしがよく、このお部屋の開放的なキャラクターがよくわかります。
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ルーフバルコニーは十分ガーデニングのできる広さです。
(402号室の画像を参照してください)

そして大型のクローゼット
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青山1丁目至近で、これだけ落ち着いた内容のシングル向けの1Lは滅多にありません。そしてクオリティーが高いです、
こちらのマンションは「お子様不可」なんですが、その意味合いも喫茶店なんかで時々見かける「小さいお子様不可」と同じもので、ここは静かな大人の部屋ですよって意味があり、青山というロケーションもあって、その意味合いがよくわかるお部屋です。

ではオリジナルの和室はどうでしょう。
402号室を見てみましょう
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和室の窓も開口率の高いもので(窓の先は渋谷です)、バルコニーの存在が生きています。
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ご覧になるとわかると思うのですが、バルコニーは『塀』ではなく『柵』です。
時々お話しているのですが、南向きに作るため(直射日光を制限するため)とプライヴァシーへの配慮から、昨今のマンションのバルコニーはほぼ100%『塀タイプ』です、つまり窓から見える景色も「バルコニーの裏側」なんですよね、昔のタイプですとここは『柵』
になっていて俄然解放感に違いがあります。

LDK部分の広さは十分で、こちらは対面形式なのでイメージは最初からリビングのそれです
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窓からは青山が見えます
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キッチンは大型で
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洗面やバスルームは301と同様の内容です

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こちらはもうひとつの和室
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完全振り分けですから、こちらのお部屋は書斎として完全に分けて使えます。
オーナーさんのお話ですと「和室の部屋もどうしても残したかった」との事で、このお部屋はオリジナルなのです。

全室共通するのは「古さを感じさせないクオリティーの高さ」で、広さ的には驚くほどではありませんが、バルコニーを含めた内容の良さは「築浅からは探せない」ものです。
場所が場所ですから青山1丁目至近で住居を探している方となると、どうしても仕事の関係であったり、終電を気にしないで家に帰れる等の方になってくるでしょう。そんな時に「この静かさとくつろぎ」は、とても貴重な筈です。

アーバンホームズの担当吉村さんが「本気で綺麗にしますよ」と太鼓判の401号室リフォーム完成が楽しみですね。
部屋の位置関係から「最高の部屋」との認識でフラッグシップとなるリフォームが計画となったのです。

築年数が古いというのは、ネガティヴな事ではなく、むしろチャームだと気がつかされるお部屋ですね。
都心でお部屋を探されている方、お勧めですよっ
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posted by iwahara at 00:37 | Comment(2) | TrackBack(1) | 不動産な夕べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月26日

青山1丁目から「静かな大人の部屋」を紹介します(1)

青山1丁目駅から徒歩2分、
ここに上質の住居専用(SOHOのみ事務所利用相談)マンションがある事自体貴重です。実際外苑東通りを挟んで対岸には某大手のタワー型が竣工間近です。キャラクターが違いますから「どちらを選ぶのか?」非常に迷うところかもしれません。
その中で「入居戸数の少ない住居専用マンション」のキャラクターとはどんなものでしょう。単純に考えて敷地面積辺りの占有面積が広いだけでも後者が贅沢です(ここは分譲マンションの実質的な資産価値の話と同じです)、しかし前者高層タワーは建築コスト辺りの占有部分が上(減価償却していくので不動産というより「耐久消費財」に近づきます)になります。
どちらを選ぶのか?
選び方はやはり自分自身のライフスタイルの選択と同じです。

で、今回紹介するのは「静かな大人の部屋」と言えるでしょう。

青山1丁目です。
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HONDA本社に

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青山ツインビル

HONDAのショールームを抜けると
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高級カーディラーCORNES
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静かな路地寄りに「ロールスコーナー」が
このロールスコーナーの雰囲気が、どこと無しに「表参道のシャネルと似ている」と感じるのは私だけでしょうか。

そこのほとんどお隣りにこのマンションがあるのです。
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なぜ「ピラミッドみたい」なのかと言いますと、建築当時(76’)の青山1丁目の日照権の基準が厳しかったからなんですね〜
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よく見てもらえるとおわかりかと思うのですが、このピラミッド状の建築は結果として「全室ルーフバルコニー」となるのです。

現在空室は3室です、
銀座線・半蔵門線・大江戸線青山1丁目徒歩2分、港区南青山2、バストイレ別、エアコン、インターホン、日当たり良好、ルーフバルコニー、事務所不可(SOHOのみ相談)、お子様不可、RC造5階建て、築1976、物件名称『シャトレー青山』
管理会社アーバンホームズ(03-3403-2581)担当:吉村

301号室賃料14万円(管理費10000円)礼敷1/2、オールフローリング、35.48u
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シングル向けの暮らしやすいお部屋です

401号室賃料17万5千円(管理費10000円)礼敷1/2、南西角部屋二面採光、オールフローリング、38.55u
完全フルリフォーム「キッチン玄関、大理石調タイル」「オートバス」「ウォシュレット」「キッチントイレ浴室洗面全て新規」
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こちらは目玉の「新築デザイナーズ系完全リフォーム」のお部屋

402号室賃料16万円(管理費10000円)礼敷2/3、北西南角部屋三面採光、ウォシュレット、エアコン2基、46.28u
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こちらは建築当初からのオリジナルのお部屋「和室」です

さて、どんなお部屋でしょうか。
大規模リフォームの401から行きましょう
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大規模修繕中でした。
(12月中旬完成予定です)

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この状態でも、開放感と明るさはわかっていただけるのではないでしょうか。元が江戸間の6帖ですから、居室の方も「築浅マンション的にはほとんど8帖」ぐらいの広さがあり、LDと居室全面のルーフバルコニーの雰囲気は独特なもので「庭付き一戸建ての居間」っぽい雰囲気(これは全室に共通するものです)が何と言っても特徴です。
そして静かなんですね、上品な空気感も築浅系には無いものです。

では、401号室の工事完成後を想像する意味でも301号室を見てみましょうか

<つづく>
posted by iwahara at 07:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産な夕べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月23日

沼袋7万8千円屋上付メゾネット内観取材です。

さてこのお部屋、
実際内見してみたところ、その内容は想像以上で内部の状態はかなり良好です。
使いこなしといっては何ですが「この部屋に慣れる」というか「この部屋に慣らす」という時間が必要かも知れませんが、結果手に入るものは「想像以上に大きい」と確信しました。

先ず専用シャッターを開け、階段を上ります、階段部分(玄関)の雰囲気は正に店舗のそれです。
玄関ドアには『蘇る金狼』のジュピター仮面かと思う“ノックノック”が、

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はい、こんな玄関ドアです。
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どう見てもアパートの1室って玄関じゃありません、、

お部屋です
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雰囲気は「少人数の喫茶店」的なもので、独特の落ち着きがあります。ワンフロア占有なので一戸建てのような静かさがあるのも特徴です。

上階への階段は「西洋式屋根裏収納型」で、床材は大理石風タイルです。ここは施工からあまり年数が経っていないようで状態がとても良く「ここの床が防音かな」とわかるぐらいしっかりしています。

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浴室(洗濯機設置可)部分

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ハイ、引き戸を開けるとアポロ11号かと思う「お風呂ボックス」が“収納”されています。
どこかアウトドア感のあるこのお風呂、使い慣れてくれば「半身浴的気軽さ」があって意外といいかもな感じで、防滴TVなんかを持ち込んで“ながら入浴”するにはこの方がいいかもです。

このスペースに入るシャワーボックスがあるのか微妙ですが「10年暮らす」という気持ちがあれば、入居者負担での改装の交渉をしてみるのもいいかも知れません。洗濯機は屋上にも設置可能です、
(改装を保証するものではありません)

キッチンは分譲並みの内容で
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なんとオーブンまでついています。

リビングの窓からは西武線が至近で見えますが、音は意外とおとなしくほとんど気になりませんでした。
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トイレは豪華なタイル張り、そして上階へ

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居室です。
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思ったより広い部屋で(階段部分に柵がないためでしょう)、寝室としては十分な広さです。エアコンは上下両室に2基、

そして屋上です
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二本の道がさーっと開けて見えて、開放感は抜群

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「誰にでもお勧め」というコンベンショナルなお部屋ではありません。しかし普通に暮らす条件は設備面でも内容としても十分備えていますから、いろんな可能性がある事だけは間違いなく、このお部屋の魅力は「使い方次第」で何倍にもなるでしょう。
内見時もなかなか去りがたく、自分が暮らすのでもないのに「どうしようかな」とあれこれ考えてしまう魅力があります。

文系ですね、

次回は青山1丁目から「静かな大人の部屋」を紹介します。
posted by iwahara at 08:04 | Comment(5) | TrackBack(0) | 不動産な夕べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月20日

代々木に築65年一戸建て改装『DADA CAFE』がオープンです

「古築一戸建てを改装して、神楽坂風隠れ家的cafeとデザイン事務所に」
なかなか簡単には見つかりません、当初の検索範囲は9区。
それが灯台下暗しなんですね〜、なんと代々木で発見。
管理会社はベル・ジュノンさん(03-5308-3990
物件担当守屋さんは家主さんの信頼が厚い方で「補修、改装、撤去、用途」等様々な点で交渉の窓口になってくれました。
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通常はこういう改装・店舗利用は承諾されません。
この物件についてその承諾が得られたのは「将来再開発取り壊し予定の定期借家」であるからです。
しかし家主都合の改築計画ではないので(再開発がらみで、借地権のある近隣住居の同意無しには、そう簡単に開発はできないので明解に「何時なのか」について誰にも予測できない状況)、いつ取り壊しになるのか現実は未定なのです。

2年定期借家更新相談から、契約は家主借主双方の意向で5年契約定期借家と変更され改装についての減価償却の心配もなくなました。
借主は店舗デザイン事務所レリガーレさんです(つまり「改装のプロ」)。
cafeについては元々計画にあって、デザイン事務所運営のcafeという異例のお店がオープンする事になりました、
『古築の良さを再生させ現代的なcafeへ改装』

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『DADA CAFE』11/18オープン
「内装工事で使う連結式の馬・木馬・ダダイスム(シュールレアリズムの原型)」→DADAなのです
日曜お休み(祝祭日営業)、営業時間AM11時半〜PM11時(ランチタイムPM2時半まで、喫煙はPM5時〜だったのですが、2時半からOKになったとのお話)
代々木北口から2分、渋谷区千駄ヶ谷5-23-10

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ここのむかえにある豆腐屋さんの裏にありますっ

実は賃貸物件であるこのお家(前の入居者の方は事務所用途)、その都度リフォームされてきた経緯で、全体の統一感が後退していました。「オリジナルの和室、ローコストで改装された洋室、増改築部分がサービスルーム化している」等です、未仕上げや破損個所もあるため、ここまで完成度の高い改装は「デザイン事務所」だからこそ可能だったのです。

洋室の天井を抜き、和室の襖部分を抜いて床全体を張り直し
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サービスルームには新たに壁を作り、仕上げは塗り壁へ

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古築特有の魅力が再発見される形で有機的に繋がります

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バスルームとキッチンを繋げて本格的な厨房に、店内の雰囲気はとてもモダンです。

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なかなか探しても今は造られていない木製の窓が“いい感じ”です
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築年数65年を感じさせてくれる玄関
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この画像は開店前の「完成レセプション」に招かれて撮影したのですが、五十嵐店長は気さくでとても感じのいい人ですよ。
管理会社の守屋さんもいらしていて「やっどうもっ!」と、
裏方として仕事してきた我々にはこういう瞬間は本当に嬉しいものです。

代々木というか、新宿高島屋&紀伊国屋のとこから歩いても5分ほどです。これだけ雰囲気のいいcafeはなかなかありませんよー
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posted by iwahara at 00:24 | Comment(32) | TrackBack(7) | 不動産な夕べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月15日

沼袋は千駄ヶ谷を越えたのか!7万8千円屋上付メゾネット

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いやぁびっくりしました。
すわ千駄ヶ谷か、初台のガンシップかと、、
ハイブリッドですね〜、
(千駄ヶ谷と同じように、代表の長尾が発見)
そして実際同じ素養の持ち主なのです。
事務所兼住居相談(恐らく店舗も相談じゃないでしょうか)、2階3階メゾネット(3階はペントハウス)、しかもペット相談で「防音設備有り」

防音設備??

お部屋は西武新宿線沼袋にあります。
しつこいようですが、西武新宿線は「馬場で乗り換えてください」、新宿乗り換えと考えるから不便に見えるんです。
「中井乗り換え大江戸線も使えますよ!」
これが中井自体もいい街で、西武新宿線って鷺ノ宮辺りまでアリですよアリ。東中野からの大江戸よりいんじゃないかと思います、

そんな沼袋の街です。
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小さいながらも、賑やかで寂しい街って感じじゃありません。
「いい方の中野区」地域でもあります。

物件は駅至近(表示は徒歩1分、実質4分)、線路沿いの小規模商店街を歩きます。
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西友沼袋駅前店を通過

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なんとも素敵な食堂も通過します。

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メニューも豊富ですね、、

さて物件資料の住居表示に到達したのですが、どこを見回しても△の建造物が見つかりません。
たまにですが住居の番号が違っている事もあるので、「あれ違うのかな〜」っと、この近隣ブロックを1周。
既に夜なので管理会社に電話もできず、近隣の公共施設の外階段から「屋上を探します」。
PCとカメラ片手ですから「ほとんど怪しい奴」ですっ

それでもわからない、、

気を取り直して一時休憩し、再び現場へ
「ほんとにかんじのいい食堂だ、、あっ!」
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「エステ・ユー」



防音設備アリ


物件概要です。
西武新宿線沼袋1分、中野区沼袋1、エアコン、SOHO可、ペット可、二人入居可、メゾネットタイプ、防音設備あり、専用玄関、バストイレ別、洗濯機置場、木造2階建ての2階とペントハウス1LDK30u、築年数不明、賃料7万8千円、礼敷1/1

そして屋上は
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こりゃボケボケだっ


強烈ですね、私はこういうお部屋大好きです。
果たして暮らしやすいのか暮らし難いのか、少なくとも面白い暮らしが待っているのは間違いありませんっ

「看板は外した方がいいと思います」
posted by iwahara at 15:31 | Comment(2) | TrackBack(0) | 不動産な夕べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月13日

あの代々木ハーレム村田マンション「改装レポート」です!

以前リアルSOHO・改装可能マンションとして紹介した、あの『代々木村田マンション』の特集です。
NYテイストのコンクリート剥き出しでご存知のこのマンションは、原状回復(内容次第で回復の内容も相談)を前提の改装可能マンションで、事務所も可なので『村田ビル』としても知られます。
■過去のレポートは以下
http://retour.seesaa.net/article/2638459.html
http://retour.seesaa.net/article/2616025.html
http://retour.seesaa.net/article/3138552.html

代々木では「知る人ぞ知る」有名なマンションで、最近ではデザイン関係や(雑誌『lives』なんかでも紹介されています)、スタイリストさんなんかの間でその存在が知られています。
この味のあるアートな存在感から、TVドラマやCDジャケットのロケなんかも行われていて、地下駐車場にはフォトスタジオもあるのです。

そ〜んな村田マンションで「大規模改装」をした入居者の方がいます。実は、私が仲介したお客さんで申込の時から“改装”が前提だったので、申込と改装の打ち合わせが同時だったぐらいです。
契約の時も「何日までに、えーっと天井全部と床、キッチンも全部やるの?壁も」と詳細な打ち合わせ、
デザイン・企画のプロ(CODAL)が自分のお部屋を(住居としても使用可能)改装するんですから半端じゃありません。
「賃貸で改装して減価償却可能なのか?」その答えは最後に、

元のお部屋です
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北向きの明るいお部屋です

キッチン
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村田のキッチンは正面を向いているタイプと横向きがあり、このお部屋は横向きタイプ

天井
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事務所風のパネルが貼られています

これはこれで人気のタイル張りのおトイレ
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そこに
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芸術家集団“大田区ワークショップ”の「左官屋さん」

天井は
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一見解体しているように見えますが、
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この『職人さん』が、この改装に重要な存在だったのです
昔この国で職人さんが芸術家と同義であった事を証明してくれます。
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確かにキッチン玄関の造作も
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完全撤去

ここでポイントが、玄関近くのバスルームとキッチン下には配管があって、床を剥がすと「ここ一段上がっているんだよね」この玄関近くの一段高い床をどう生かすのかがポイントに。

改装のポイントに「過去の和室時代の歴史をデザインとして掘り起こし、再び蘇らせる」というデザイナーさんのアイデアで、和室だった時の梁の後を溝として残して欲しいという依頼。
(壁の表面仕上げを剥がす過程で70年代のアイドルのポスターが発掘されるなどの発見もあったのでした)
大田区ワークショップの職人さんは、その企画とデザインを形にする本物の技術を持っています。

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壁にある柱や鴨居、幅木の跡は凹状に「再現」されていて、発掘された遺跡のように生き返っています。
まるで前衛芸術のようです、

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最強のRCと呼びたくなるほどの強固な筐体がお部屋のデザインとして浮き上がり「柱一発」で1個のデザインのようです。

天井
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所謂ただの天井抜きではありません。
村田だからこそのコンクリートの力強さが無垢の形で表に出ています(昔の建築はコンクリートの質がいのです)、デザイナーさんのお話では「当時の建築の型枠には杉の板が使われていて、ほら木目が写っているの見えますか?」
何やら天井は「ガラス板にコンクリを流してそれを下から眺めている」感覚になっていて、当時の建築様式を知る手がかりにもなっています。
当時にここで仕事をしていた「人」の振る舞いが残っている

元が元だけに、ただ天井を抜いたってだけでは終わらないのです。

キッチンのあった水回りの部分は一段高くなっているので、デザイナーさん曰く「ステージに見立てて」
応接に
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キッチンはここの後に「柱とぴったりのサイズ」の業務用のものですっきりとまとめられています

ここの床の仕上げが秀逸です
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段差を見事に“生かす形”で、再構築されたデザイン
テーブルの土台には、土木工事の雨水升なんかが利用され、その造形もアクセントのひとつになっているのです

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玄関部分のオリジナルには、下駄箱一体型の目隠しの板組みがつていいて「これ外すのもったいなくないですか」という話になりましたが「わかっているんですが、これも外します」
その理由がこれ

「ここには和風のものが似合うんですよ」
古材からぴったりのものを探してきて、

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「これはいいですねぇ、さすがです」

床は村田社長曰く「本当はダメなんだけれどあそこだけ床にコンクリ流すの許してあげたんだよ」との事でコンクリ張りなので、トイレもコンクリで清潔感のあるアルカトラズ風
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このマンションに特有のテイストっていうのは、どこかアンニュイな柔らかさで、時に廃墟のような表情を見せ、それは何も書く前のキャンバスのような真っ白さでもあり、何もしていないのに何か想像の世界に引き込まれる力があります。
ここのお部屋はそれをデザインの形で再構築した完成度を見せていて、
このデザイン事務所(住居でも使用可能)に打ち合わせ来るクライアントは応接に座っていられずに「え〜っどうなっているの」と腰をおちつけるまで暫くかかるのだそうです。
そういう私も、あんまり居心地がいいので取材の後もなかなか帰ることができなく、ついつい長居してしまいました。

窓からは、紅葉が始まりかけの初台の遊歩道が見え
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何を考えるでなし、ぼーっとしてしまうのです。

プロのデザイナー作「デザイナーズでは無いデザイン住宅」
マスプロダクトのデザインは、デザインだろうか?
つい考えてしまいます。

プロのデザイナーさんの想像力と、大田区の職人さんの造り上げた空間は「ちょっと値段のつけられない世界」で、
募集賃料14万(管理費10000円)の部屋とは誰も思えないでしょう。
「改装コスト約100万」
正直これは驚きです、同じ広さの50u2DKのルーチンの完全リフォームコストは200万ぐらいかかるんです。
近隣相場から考えても、この内容なら20万じゃ借りられないです。
なんてことないスケルトンの事務所や一般住居で18万ぐらい、デザイナーズ系なら37uでも17万します、近所のグレンパークが50uで21万7千円、来年完成のグランハイツ代々木が戦略的な安さで48u19万円管理費8000円(募集が一戸なら20万以上の内容です)。
賃料だけでも10ヶ月暮らしたら契約時の礼金と仲介合せて13×7=91万消却しているのと同じなので、2年契約内で消却する事は間違いありません、
この物件の場合原状回復がキーになりますが、CODALさんには「出るなら次貸してね」と現状のまま借りたいという方が既にいて、そのまま村田社長に紹介できる状態にあるので心配ありません(このお部屋を見てから「募集賃料14万管理費1万」と聞いて驚かない人はいませんから)。
純粋な事業物件:事務所なら保証金だけでも6ヶ月以上は間違いない、、、
リフォームのコストが100万で納まっている企画デザインだからこその話です。
通常retourでは賃貸の自費リフォームは勧めません。本来分譲でアプローチするものなので、この成功例は「村田であること」と「デザイナーさんのセンス」がもたらした希少例なのです。

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素敵なお部屋ですよ、ほんと。
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posted by iwahara at 06:05 | Comment(6) | TrackBack(1) | 不動産な夕べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月10日

黒川紀章作『中銀カプセルタワービル』5万7千円 U

中銀カプセルタワーって何処にあるのでしょう。
中央区銀座8丁目、大江戸線汐留5番出口から直線距離で97mです。有楽町の「所謂銀座」までなら10分程度、日比谷線東銀座徒歩8分、大江戸線の築地徒歩4分。浜離宮もすぐそこです、

はいそうです、ここは汐留再開発「ど真ん中の隣り」です。
(昔は東京タワーが見えたのでした)
取材は朝日新聞側の大江戸線築地市場から向かいました
浜離宮朝日ホールに写る空を見ながらとことこ歩きます
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すぐに築地市場の“裏側”が見えます
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ここいら辺は、三井造船や浜離宮、朝日新聞系の建物でびっしりで、巨大建築物のオンパレードになっています。
そんなこんなで角を曲がると
泣く子も黙る「あの電通」
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目線の先にあっ見えた、
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(中銀がチラッと見えています)

振り返ると「朝日新聞♪」
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そして
これが中銀カプセルタワーです。
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この斬新さが、巨大建築物の中で不思議と人間らしさに感じられ、ポップでアートなかわいらしさすら感じます。
近未来をデザインして、「モンティ・パイソン」のテリー・ギリアム的な非現実感に至る。こりゃ確かにイギリス系ポップかも知れません。

確かに「キューブデザインの流れ?」的な見方もあるでしょうが、この中銀には「マジで造った根性」を感じます。造っちゃったんですから、
この中銀には、意地っぱりなデザイナーさんや、意固地な有名カメラマン、銀座で暮らすことが大事な人達、そして「ここで暮らすことを選択した人」が暮らします。

「ここに暮らすだけでストーリーになる」
そんな物件そうそうある筈ありません。間違いなく一生の思い出になるでしょう「中銀カプセル銀座時代」。

雨漏りや配管トラブル等もあるようで、「家主さんと管理会社泣かせ」な物件という話も聞きます、窓も開きませんから熱伝導率の関係で非木造特有の「空調無しでは暮らせない」って側面もありますが10uですから。
現在空室のお部屋は二つ

スケルトンからフルリフォームの事務所タイプ
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オリジナル内装付住居タイプ
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物件概要です
JR新橋7分、都営浅草・日比谷線東銀座8分、大江戸築地市場4分、ゆりかもめ・大江戸汐留5番出口から3分(歩道橋なので)、中央区銀座8、SRC造13階建て6階が事務所タイプ・9階が住居タイプ、エアコン、楽器相談、事務所相談、1階コンビニ、築1972、10u1R、賃料5万7千円、礼敷2/2
※オリジナル内装は内見で確認要。完全なオリジナルなら埋め込みTVと冷蔵庫、オープンリールがある筈(現況優先)。

■オリジナルのお部屋は、空調が使用可となるようにアスベスト対策を含む形(内容相談)での申込を管理会社に確認済み

■事務所タイプのお部屋は「一番手さん申込アリ」ですがこう着状態だとの事。こちらのお部屋は空室確認必須です。


このカプセルでの暮らしは『現代文明が近未来だった事』を始めて実感できるかもしれません。
刹那なのにアグレッシヴ、根性無しには暮らせないように感じますが、さらっと自然に暮らすのが合っているように感じます。
そう思いませんか?
ここにさらっと自然に暮らしているだけで「面白い人ですね」、間違いなくそう言われるでしょう。

エントランスを抜けると、目の前に管理人さんがいます。
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1階部分にモデルルームがあり最近は一般公開されていないようなのですが、
そこは「あの、不動産会社の者なんですが」
とお願いして開けてもらいます

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思わず微笑んでしまいますね
これはイカシタデザインです!

こちらが今問題になっている空調部分
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バスルーム

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都会の宇宙船みたいです。

汐留方向への歩道橋を渡ると(とんがっている茶色の帽子が中銀です)、
右の画像は「御迎え」

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汐留シティセンターは、すぐそこ
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再び『電通』
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ガラス張りののエレベーターシャフトの“ガラス”に写るビルがまるで幻影のようで、何故か「マトリックスみたいだな電通」と思うのでした。
「幻影のような現実の近未来のビルの群れに突き刺さる、本当の近未来」不思議な魅力のあるお部屋ですね。
posted by iwahara at 21:53 | Comment(2) | TrackBack(3) | 不動産な夕べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

黒川紀章作『中銀カプセルタワービル』5万7千円 ?「プロローグ」

『メタボリズム・グループ』
日本で最初の建築・都市デザイン運動、このメンバーの一人が建築家が黒川紀章氏である。
このブログでも何度か『街と部屋の有機的関係』を話していますが、1960年代〜70年代の前衛的建築家は今の現代社会を予測し「個人と都市」を関連付けたデザインを展開した。
メタボリズムは新陳代謝の事であるが、黒川氏の著書「ホモ・モーベンス」から考えると、そう簡単な(エコロジー・リサイクル)話ではない。

彼は現代のインターネットに相当する情報社会を予測し、都市化、少子化、家制度から開放されたニューファミリーに繋がる現代文明下の個人の尊厳の未来像を「ホモ・モーベンス:動民」と定義した。
彼が考えたのは、『家』という概念をそのまま狭くした空間が個人の空間ではなく、都市化された将来の故郷(『家』概念の象徴化)は「メタボリス」として精神的な領域にシフトすると考え、個として独立し、都市生活で自己表現(拡大する社会化)をする将来において、その反対に「個としてのプライヴァシーの危機と同義であり」、自立する個の存在を明解にする必然性を建築において表現した。これは都市化へのアンチテーゼではなく、高度情報化社会が個としての自立社会と同義であるという都市文明全体の有機的可能性であり、その新陳代謝としての「1個の細胞」として「カプセル」を提案した。
※このデザイン思想はロンドンのArchigram Group(アーキグラムグルーム)と関連性があるとも言われている。Archigram Groupについては黒川氏のHPにある「イギリスのDOCOMOMOの代表デニス・シャープ氏のメール」にも記載がある。

つまり、個としての空間を明解に維持(或いは守る)するためには、擬似的な家制度の縮小モデルを設計思想とする居住性のアイデアは「現代都市文明と個人の有機的結合という概念に親和性が無い」とも考えられるので、独創的なアイデアが求められる(ミニ戸建てのようなアイデアもアンチテーゼのひとつだろう)。

黒川氏の当時の結論が
nakaginn15.png
この10?のカプセルである。
(彼のデザインは大阪万博で「カプセル住宅の提案」として公開され、このデザインを見たニュージャパン観光株式会社の開発スタッフが黒川氏に設計を依頼し、大阪・梅田に「カプセルイン大阪」カプセルホテルが誕生する。)
その実験ともいえるプロトタイプが1972年作の『中銀カプセルタワービル』だ。住居としてその思想が最も先鋭に反映している建造物であり、世界遺産の候補でもある。

さて、この『中銀カプセルタワービル』は、9月8日号の週刊新潮に『「黒川紀章のアスベスト汚染マンション」−世界遺産の候補だからの保存依頼もウソだった−』という記事で最近話題になり、この報道に黒川氏は新潮社を名誉棄損容疑で刑事告訴している。
http://www.kisho.co.jp/information/activities/rec-j.html

■実際『中銀カプセルタワービル』のアスベストの現況はどのようなものか。
アスベストは、専ら大規模構造物や機械室駐車場の天井等の防火材として安価であるため使用され、本来防火構造のマンションに使われる頻度は最初から少なくマンション等での使用は鉄骨部分の錆び止めの使用であり室内への暴露に繋がる事は一般住居においては元々考え難い。
木造一戸建ての場合でも「飛散の起きない屋根資材の材料に使用」という例になるのでこの場合も、そのままで飛散が起きる事は考え難い。住店舗戸建てで屋根裏に、防火対策として吹き付けられるケースもあるが、これも事業用であり一般住宅ではない。だいたい一般住宅において吹き付けられたアスベストが剥き出しな状況は外観上からも有り得ない。
特に賃貸物件は10年ほどのルーチンでリフォームされるので、その危険性はより少ない。
実質的に(健康被害が想定される使用やアスベストの種類)危険性のある使用が規制されている1975年以降では「原則吹き付けアスベストは禁止」となっている。

国立保健医療科学院の空気環境と室内空気汚染の専門家:池田耕一氏のレポートによると
環境庁の基準で「1リットル当たり10本」に達するのは、「アスベストを使用して工事をしている空調機械室の中だけ」である。
「アスベストが吹き付けてある劇場の屋根裏の「キャットウォーク」で実際に濃度を測定したこともありますが、十分に基準値を下回る結果でした。そっとしておけば大丈夫なのです。(池田氏)」
しかしこの環境庁の基準自体「量的にどのくらい被爆したら発病するのかという確たる目安は残念ながらありません。(池田氏)」という状況にあり、「安全が“保障される”基準」とは言い切れないだろう。アスベストには根絶すべきであり、その法的整備が必須なのは言うまでも無い。

そして実際の健康被害はどのような条件で起きているのか?
アスベスト問題がもっぱら労災である事でご存知の通り、アスベスト(加工品を含めて建材など多数の製品があった)加工工場内であり、有名な大手機械メーカークボタ旧神崎工場近隣住民の健康被害では「工場からの空気中への飛散が長期間続いたため」、という環境が健康被害の背景となっている。
つまり、今問題になっているのは「アスベスト工場労働者の補償問題」と「増改築工事の時の、建造物の破壊による飛散の危険性」である。
東京都のアスベストマニュアルも「解体工事における注意義務」のマニュアルだ。
政府が準備している法案では、今後の増改築を巡る安全な撤去義務を課す事によってアスベストを根絶させるのが狙いである。

さて、『中銀カプセルタワービル』のアスベストの存在は、「鉄骨の錆止め」だけでは無く、空調の裏、TV、冷蔵庫裏などにアスベストが使用されている事が報告された(この点では「TVを取り外した空洞裏にアスベストの暴露があった」という部分の報道は正しい)。管理組合は今後、室内アスベスト飛散の調査や、健康診断も予定している。
空調に関しては安全を確保するまで、使用禁止とし、保全補修の応急処置が行われる(吹き付けアスベストは壁紙や接着剤などで飛散を止めることで応急処置となる)。
※これは「中銀カプセルタワービル」が、壁面建て付け収納に家電製品を埋め込むという通常には無い設計であるため、防火対策として吹き付けられたものだと考えられる。

■結果
「確かに現在の『中銀カプセルタワービル』にはリスクがあることは事実である。」

しかし、新潮社の報道は、物件の管理主体が管理組合にあるにも関わらず、10年前から(これは建築家の方に確認「10年ほど前から当局よりアスベストに関するに注意勧告があった」との事)アスベスト撤去について修繕計画を提案し、いわんや(黒川氏の発言どおり、世界遺産は古い建築物から推薦されるので、今カプセルターがどうこう言う時期ではない)世界遺産推薦の件で、黒川氏が建替えをを妨害しているなどという報道は、黒川氏への個人攻撃としか思えないし(又、デザイン関係者から「黒川氏にはいろんな意味で敵が多い」という話も聞きました)、調査結果を待たなければならないが、その調査の公式発表前に「中銀カプセルタワービルが汚染されている」との報道はいきすぎだろう。
管理組合に対して、その危険性を認知させる事が報道の主眼なら、アスベストの存在の有無と場所、未対策である現状を客観的にの報道する事で良かった事になる。
黒川氏には「建築段階等で施工会社を相手に妥協しない人物」との評判があると聞く。この辺の業界内でのやりとりが誇張され、新潮社の報道におけるバックグラウンドとなっているのではないか?
上記にあるような「黒川氏の仕事上のスタンス」と中銀カプセルタワーのアスベスト問題は個別に語られるべき話だろう。
建替えに関しても、現実問題管理組合の議決によるマンションの建替えは非常に難しい事はご存知の通りで(現に構造破壊が起きている「神戸震災後のマンション」においても建替えを巡っての議決が難航している事例が多いことが既にNHK等で報道されている)、「建主(黒川氏)が建替えを阻止する」話自体にも無理がある。
(この報道と告訴の経緯は随分と調査した。その結果「複数の掲示板やブログコメント欄に“コピーペースト”による、ある特定の書き込みを発見した。こればかりは確認しようも無いのだが、何か釈然としないものを感じたのは事実である。)

今後アスベスト対策の工事がどのようになっていくのか、管理組合の議決を含めて未知数の部分も多いが、その危険性が対策可能な範囲にある事は「アスベストの危険性について」単独で考えても明らかである。
今回この賃貸物件を紹介するにあたって、その危険性を考え、れぞれのお部屋(2室紹介します)は「内部完全リフォームや申込についてアスベスト撤去の交渉について相談」との内容を確認している。又、紹介するお部屋が「他の部屋に、アスベスト工場の空調なみの暴露と飛散が発生し、そのアスベストが廊下とドアを通じて室内に基準値を上回るレベルで飛散した場合(健康被害の可能性)」という状況は現実的ではないと判断した。
申込については自己責任となるので、その為には『詳細な説明が必要』と考え、アスベストのリスクを「物件紹介のプロローグ」としてまとめる事にした。

さて、現在管理組合へ報告された室内のアスベストについてのリスクは「経年変化でアスベストが飛散し、同様に空調ダクトに破損等があった時、それが混入する可能性」である。
(応急処置が予定されている)
そこで入居者には、
「アスベスト暴露を目視により確認できる事があった場合、密封処置してください」的告知があったのだが、「素人が触ると危険」とされるアスベストに纏わる話から考えれば少々説明不足(通常目に触れるところにアスベストの暴露は無いので、何らかの工事をして建て付けの収納部分に「穴が空きっぱなし」であるとか「大幅な隙間がある場合」という、レアケースであるため上記の表現になったと思われる)である事は否めない。
管理組合での報告はオーナーに対してであるため、賃貸の入居者は個別にその報告を直接オーナーに確認するか管理組合の告知に頼らざる負えないので、入居者にその詳細を伝えるリーフレット等を作成するなどの配慮があっても良かったのではではないか。

※一連の報道で、健康被害を心配している入居者もいるはずで、精神的に心配というメンタル面にも配慮が必要だろう。「空気清浄機等が空気中のアスベスト対策に有効(効果的という意味で、アスベストの飛散を無力化できるという意味ではないが)」等の情報を含めて説明する事があって然るべきだと思う。

◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇

分譲オーナーにとってアスベストは、維持管理コストと資産価値の問題になります(工事は専ら共有部分となるので大規模改修の議決が得られない時にはそれが原因で資産価値が下落する可能性を否定できないし、ボイラー室等の共有部分となると自費で工事するワケにもいきません)。
※不動産会社がアスベストの問題がある事を知りながら、故意に情報を隠す等の事例以外「重要事項説明」にアスベストの説明義務は入っておらず、売買をめぐってトラブルになるケースもあるようです。
修繕の時や解体の時のコストとなりますから、築年数の古いビルやマンション等を購入する時には、費用がかかりますが(国土交通省調べの撤去費用目安は?単価2万〜6万)心配な時には調査を依頼するとよいでしょう。



さて、
やっとここから、そーんな『中銀カプセルタワービル』の紹介ですよっ
<つづく>
posted by iwahara at 02:40 | Comment(4) | TrackBack(0) | 不動産な夕べ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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