建築業界にも時折ベクトルかかった情報があります。
ここも一部「間違いだらけの部屋探し」に書きましたが、神戸震災のDATAから見ても構造をきちっと見れば「RCの場合1971年以前のDATAから大幅な違いがでてくる」のであってRCの耐震性のDATAは1971年を基準に考えても妥当性が高いにも関わらず、建築業界の資料には(1971年以前のDATAを含めれば当然差が出るので)、「いかにも1981年以前の耐震性には問題があるかのような」ものもあって、売買資産評価としてもここかクローズアップされ「早急な建替えの理由」になったり、購入者がそれを極端に不安視したり(1971年以降のRCの数値は数%程度の差でしかない)、本来亀裂や資産価値としての問題点でもあるにも関わらず(大破と倒壊のDATAを合計すれば1971年以降のRC造には大きな差が無い)、賃貸住居を探している人が「1981年以降のマンションじゃないと不安なので築浅希望(イケイケ営業系不動産会社の思うツボ)」等ナンセンスとしか思えない問い合わせがあるぐらいです(そもそも契約時の火災保険で賃貸の契約で地震保険無しなのはデフォ→地震保険に入るのは外壁の亀裂等資産の保全を考える家主の側)。
そして昨今のメディアは?
こんな状態ですよ。
http://fujiyavstbs.blog99.fc2.com/
http://www.j-cast.com/2007/06/07008252.html
http://kagewari.blog.smatch.jp/blog/2007/06/post-2ca9.html
この辺話すと違う話になっちゃうのでアレなんですが、古築マンション等で心配なのは配管周りなんかのメンテナンスの部分で(マンションの場合極端な水周りの分岐は設計上も正しいとは言えない)、耐震性の検査をしたら最近の築浅よりよっぽど頑丈だったなんて話はゴロゴロあります。
そもそもコンクリートの水和反応(硬化)から見ても「1ヶ月で約85%1年で95%」その後も水和反応は何十年も続くんです(強度が無限って意味じゃ無いですよ)。一般的な構造物でも耐用年数は50年、公共事業のような大規模構造物なら耐用年数で100年と言われ、、
中古マンションであれば、管理組合の運営等管理人さんにも話を聞く事ができますから、共同体としての現在の運営を確認する事もできます。入居後に「一挙に同じ管理組合員となる”誰とも知らない入居者”全員と顔合わせする」というリスクもありません。管理上の問題やそのノウハウがバトルプルーフされていくにも10年からかかるところで「管理を買え」って話に知られるように、中古マンションを購入するメリットは山ほどあります。
しかし、これまでの経緯でお話してきたように「とにかく流通量が少ない」んです。
時折出る中古の有力物件には「情報公開当日に買い付けが複数件集中」なんて現象があるほどで(中古マンションへの潜在需要は想像以上に大きい)、経済マクロの”事情”と、「非木造住居で数世代」という文化的な蓄積の少ない日本特有の消費者知識の欠落による市場の偏向の結果、中古マンションの潜在需要を形成している”実価値派”はもっぱら賃貸しか選択肢が無い側面もあります。
ひょっとすると「新築分譲に傾斜しこれを購入する人に、いかに高価な新築分譲を購入しやすい環境を整えるのかって部分に経済マクロそのものが動いていて、これを既成事実化している」のじゃないか?
そういう政策とまで言いませんが、違和感を感じるのは事実です。
続きを読む