今回は諸般の事情から図面もありません。
取材NG以外にも微妙な部分があるので、自主規制として図面掲載も見送りました。
大きな特徴がその物件概要にありますので図面無しですが内容は濃いものとなっております。
立地は某新宿系沿線の大変有力な駅です。
発見の経緯は、問い合わせがルームシェアであったところに始まります。
(以降の説明は友人同士のルームシェアの場合となります、恋人関係の場合はジャンル分けとして『婚約者』分類となるので、ルームシェアとは呼ばず二人入居の枠内になります。)
■以前にもお話した事ありますが、日本の借地借家法では事実上欧米に見られる『ルームメイツ方式』は不可能なんです(日本でこれをやるとするとシェアハウスの経営になるんですね)。現行法の中でルームシェアを考える場合、どうしても保証人関係が分散して弱くなる事と、契約名義人の代表者としての安定度が不明瞭であることや「友人同士の喧嘩別れで解約となってしまう短期解約リスク」からペット可より友人同士のシェア可の数は少なくて仮に交渉でOKが出るタイプでも解約時などにも不明瞭な部分を残す事もあり得ますからretourでは基本的にですが「備考欄にシェア可の記載のあるものに限り」紹介してるんですね。
※本当に昔から真剣にシェアの契約に取り組んでいる老舗の契約ですと、火災保険まで各人分散させるなど「起こり得る紛争の経験蓄積」が大変多くその契約の随分と工夫されていたりします。
喧嘩別れ解約の場合でも最初に退出してしまうのが契約名義人の場合、後処理どうしたらいいのかなど管理上のリスクがあるのは事実で、管理会社の対応含めて最初から「シェア可」のがベターだと考えているワケです。
さて、そんなシェア可物件ですが、必然的になにがしか個性的だったり、家主さんがリフォームを半分あきらめていてなんとか現状でというパターンがあったり、母数は少ないのですが最初から『想定外の物件』を探すような話になるんですね。(逆に堅い内容の候補は出難い。)
更にこの時の希望条件は『一戸建て』でした。更に母数は限られて更に個性派しか出てこない形だったのです。
(今回の話とは少し離れますが、原宿から千駄ヶ谷界隈でも時々10万だとか11万とかで謎の戸建て賃貸が「数年に1室ぐらいの頻度」で出る事もあるんですよね、半分運任せの調査となるのも確かなんですが希望条件に幅があれば「その時の運勢」的に何がしかの答えが出るのが東京賃貸の面白いところです。)
■調査時どうなったからお話しますと、引っ越し自体時期が不確定となった的な連絡があり、内見候補の選定そのものが流れてしまい「随分珍しい物件だったので大変残念だった」のです。
業法的に既に実際の引っ越し予定の無い案件で管理会社に空室照会する訳にもいきませんから、現在の状況も不明という事もあって、今回は物件が特定されるような情報は(あまりにもユニークなので)掲載できないと考え図面公開も自主規制したと、こういう事です。
■『ルームシェア可・会社寮相談一戸建て6LDK+2Kの100平米超』
賃料は記載しませんが、十分にリーズナブルなものでした。
2階建の上下階ともにトイレが個別にあり、
更にキッチンが1階に大きいのが1、2階振分けで各室にミニが2で合計キッチンが3なんです。
もう最初から寮のような建築となっていて「これはルームシェアじゃないと借り手がいない」という珍しい建築。設備的にはやはり浴室が旧式かなという部分や、決して建築も高級ではなかったんですが『某新宿系沿線の大変有力な駅』徒歩圏であることや、その広さですね。
2階の二部屋(間取りでは無くアパート室数的な2Kが2室)各室25平米以上・1階も和室が振分けで2あり昔は1階もアパート室数的な意味で2部屋あったのじゃないかなという造りで2LDK50平米超。
こういうタイプって通常『事業系の事務所戸建て』などに見られるもので、最近の国交省DATAベースからは検索項目無くなりましたが、昔なら「寮」として登録されているのが自然な物件。
逆にこのタイプを探す時には通常は『事業物件』から探すのが常道ですから、
(何故か事の時には事業系の登録が無かったので、大家さんの判断で事務所NGだったのかもしれませんね。)
こういうのは探してもそうそう見つかる部屋じゃありません。
●更に備考欄には『各種相談可』
資料見ただけで「この人(お客さん)ラッキーだ」と思っちゃいました。
引っ越しの予定が無くても「こんな風にしたら面白いかも」とか想像させてくれる物件でした。
流石東京賃貸、こういう物件もあるんですよね。