たとえば北海道などの地方の場合投資向け中古マンションの価格は安いのですが、修繕費や改装コストは(工務店さんには築年数も何も関係が無いので)東京とほぼ変わりません。そこからすると、かなり高利回りで賃料設定していても賃料から積み立てた管理維持費だけとなると大家さん的には「もうギリギリ」になってしまいます(補修改装や設備管理費と賃料総額の比率)。
価格が格安とのことから(元から大家さんに資産的体力も十分ではない等)購入を決めているオーナーほど余裕も無いことになりますが、大規模補修ともなれば元の価格も安いので物件を担保に銀行から融資が可能なのかすら保証の限りではありません。
表面利回りは高く見えても大家さんとしての実質所得はとてもこころもとないなんて事にもなるのです。
(東京圏においてもRC造マンションの賃料は郊外にいってもそれほど安くならない現象と同じ背景です。郊外を利して格安物件を狙うなら「木造アパートを探すべき」なのです。)
上記の構造は都内でも成り立ちます。
■確かに銀行の担保価値設定は固定資産税関連により築年数に大きく左右される傾向はありますが(それこそ財務省の陰謀じゃないですが)、底地価格の高いところのリースナブル物件が何かと借り手にも安心なのは事実なのです(銀行の担保価値は保証できなくても”資産保全性”が高い評価になる)。
賃貸条件がいくらリーズナブルでも大家さんの財務内容がいっぱいいっぱいだったら、それは何かと心配なことも起きやすい。
賃料は「市場に依存」していますので、
底地の資産保全性高いエリアのリーズナブル物件は玄人的評価として有力な評価内容となります。
ざっくり言えば「所謂いいとこだが賃貸市場的に知名度などから相場が安いところ」がおススメとなります。
「いいとこなら知名度も高いでしょう」と思われるかもですが、
賃貸における知名度って、地方の方から見た評判だからこその穴というのがありまして、
一概に言えないケースもあるのです。
・意外なことに新宿御苑前で問い合わせする人は少ない(実質隣の曙橋はさらに少ない)
ですとか
・郊外だから安いと思ったら国立は”一橋大本位性”で意外と相場が高い
ですとか(これは知名度もあって高い例←実際にとても感じのいい街となってます)
・千代田区が中古マンション購入で安心なのは”皇居本位性”だから
などなど(こちらは高くても鉄板で安心な例)、
前述事例から言えば新宿御苑前(こちらも”新宿御苑本位性”なんですが)←こちらがリーズナブルケースになりますが、同ケースはそれだけではありません。
先日の武蔵野市西久保レポート
武蔵野西久保のミニマルコンパクト
http://retour.seesaa.net/article/439296094.html
記事中に、この辺の底地が安定しているのでしょうの記載がありますが、
■今回はそこを解説してみようと思います。
前代説明で登場している”ナントカ本位性”って何?と思われている方もいらっしゃるでしょう。
これはですね「大口機関投資家が大株主なので安心」みたいな構造の話です。
新宿御苑が広大な土地を所有しているので需給バランス的に土地価格が安定する。←という仕組み。
(後楽園には後楽園、茗荷谷には小石川植物園なんてのもあります。井の頭公園裏は田園地帯の牟礼なので本位性とは言えないかもですが、三鷹台北側高級住宅街の底地相場を間接的に保証している一面があるかもです。)
三鷹駅北口側、西久保であったり武蔵野市中町の場合は「横河電気本位性」でしょう。
今回は参考例として三鷹駅北口の”武蔵野市”の場合をショートレポートしてみます。
三鷹駅から線路に平行している幹線道路をちょいと東へ

のんびりしたサラリーマン通り的な通勤路を北へ

交差する道路の整備状況などを見ても

武蔵野市は都市計画的に意識的に周囲の整備を進めているのかなと思ったりもします。
まもなく横河電気関連の福利厚生施設でしょうか大きなグラウンドがありまして

井の頭通り渡ると本社があります

とても大規模な敷地であると同時に、周囲の区画にも複数事務所であったり所有する不動産であったりまさに土地の大株主的な存在感があるのです。
→続きを読む