『住まいの心理学』番外編じゃないですが、明日あたりアップ予定の奥野ビル(現在画像編集中)に触発されまして現在調査にあがっている古築の都内マンションをいくつか回ってみようと、こうなったワケです。
奥野ビル(築1932)ほどのスケールのものを見つけるのは流石に「無理無理」ですが、ちょっと予想外って感じなお部屋が3室候補になっています。
これをつら〜っと連続でレポートしてみようと、こういう企画です。
郊外の賃貸住居は「シングル向けの定番」ですとか「ファミリー向けの定番」みたいな間取りがやっぱり目立ってくるんですが、都心部になればなるほど歴史がある分ヴァリエーションも豊富になってきます。
「シングルともファミリーとも区分けがないような→ある意味本来シングルに求められているある形」が、偶然を含めて入ってくるんですよね。
都心部の調査では「間取り形式の希望」ってのも結構曖昧にしておくとそんな意外性のある部屋が、ここに含まれてきます。
話を奥野ビルに戻しますが(詳細は明日アップ予定の住まいの心理学読んでやってください)、偶然見かけた改装直後入居前のお部屋を外から見ることができたのです。
現在は住居も残っていないので、こちらのお部屋も事務所造作なんですがなんともいい感じの「たて横高さ比」ですよね(約12uで建築当初は折畳式のウォール・ベッドというアメリカンな方式の設計でした)、
これ昔代々木のグランドハイツレポートの時にも書いたんですが、本来マンションなんかの洋室の場合四角い空間であっても『黄金率』みたいなデザイン上のたて横高さのバランスってもっと考えられてもいい筈なんです。
これ中銀の時にも感じたんですがバランスがいいと「広さ(u数)を意識させない」ものなんです、そこが「何帖だから」とかいう解釈から独立した居住性みたいなものが担保されてくる。
昨今は「広さを”感じさせる”」というか意識してしまう間取りが多いような、
本来賃料と雰囲気って組み合わせが重要な住居にあって、この広さを意識させてしまう部分は「窮屈さ(厳密には狭さとも違うのかもしれません)」の事なんじゃないかとも思います。
そんなこんなで、まだ間取りなんていうものが自由(ってか確立していなかった)だった時代に学ぼうというか、何か参考になるのじゃないかとそんなレポートになればと思います。
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奥野ビル関連記事もアップされていまーす
http://kagewari.blog.smatch.jp/blog/2007/05/post-a0a9.html
2007年05月25日
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