以前から読者の方は既にご存じと思いますが、
不動産業界はお盆期間休業します(引越し予定者の方も帰省期間であるためです)。
更に、同時全室空室調査を行うretourの場合「各管理会社で営業実態がバラついている」状況ですと、いざ内見となっても一室は管理会社休業で見られないなんて事になりますので(詳しくは後述しますが一般の方は一室だけの内見で是非を判断するのは難しい)、同時に候補全てを内見できない事となります。
結果として管理会社全てが営業日程で揃うタイミングまで「相場調査や希望地域の相談は可能ですが、本格的なDATA調査や資料の送付ができない」状態となります。
■ザックリとした日程ですが
8月7日〜20日は”ほぼ無理”です。
確実に11日から連休入る会社があります。
(最速が「26土曜内見想定の21月曜資料出し」ですね)
前述括弧の最短日程に関しても、管理会社休業期間の影響で新規DATAの登録が21日からの可能性も0では無いので、万全とは言い切れないですね。
安全策に行くなら
「26週末からのDATA調査着手、28月曜資料出し、内見想定9月2土曜」
上記日程となります。
●冒頭記載の「一般の方は一室だけの内見で是非を判断するのは難しい」を補足します
ここは「一撃必殺の長期調査はお勧めできない」にも被るんですが、
一般の方は普段から多数の部屋を内見経験があるなんてまずあり得ません。
プロでも無い限り資料レベルでおおよその判断つくなんて事も難しい。
ですから「現在の可能性や選択肢を一度に全部同時に見て比較する」状況が無い限り、申込みの是非が判断できなくなるのです。
この辺も微妙に心理学なのですが、
一撃必殺の長期調査がお勧めできないのも(依頼があってもお引き受けできないのですが)、中期スパンの「この部屋だけ候補」の内見をズルズル続ける場合、ほとんど内見候補出現可能性は「この部屋1室」とかになります。
つまり、この状況になると「数週後の未だ見ぬ可能性の次の候補」と、今見た候補を比較しなければなりませんが超能力でも無い限り不可能です。
プロであれば、将来の可能性含めて現在候補がどれぐらい競争力があるのか偏差値的に判断できますが(過去の内見事例が無数にあるため)、一般の方にはほぼ不可能です。
つまり、お盆期間などで「内見が”今週は2件”見られなかった1室は来週」みたいな事になるのとですね、事実上後者は「一撃必殺内見」みたいな事に(仮想的に)”なってしまう”のです。
更に言うと先週の内見各室の印象を的確に覚えている事もプロではない限り難しい。
(●「そんな事ないよ」と思う方いらっしゃるかもですが、内見って「蕎麦屋をハシゴして複数店で”ざる蕎麦”だけを食べ優劣を決める」みたいな行為です。先週の3軒と今週食べた1軒の蕎麦の味を比較する事はそうそうやさしい話じゃ無いですよね?という事なのです。)
■皮肉な事に、賃貸どころか一生を左右する莫大な金額が動く分譲マンションなどの購入の場合、比較対象もほぼ無い中でモデルルーム見ただけで決断してしまったりしますが(正直トンでも無い事だと思うのですが)、ここも心理学で「分譲購入戦略の大決断」が既にGOとなっている場合、戦略実現のための戦術目標(マンション購入)の評価って「既に戦略的判断は決している」ため、イケイケどんどんみたいな心理状態に陥ります(橋頭堡確保のためなんとか橋を攻略みたいな)。
こうなると戦術目標は「可能なのか不可能なのか」こそが重要で、戦略(分譲購入)を揺るがすような要因が無い限り戦略上の判断は変化しません。=戦術的判断は「攻略可能か否かが最優先で細かい事は下層フォルダになる」。
結果として分譲購入の場合「このお部屋でいいかしら」の判断が、、、
賃貸の内見レベルと比較して遥かに下がるのです。
(この状態で進んでしまうので大変な事になるのですが)
ですから「一撃必殺仮内見だけで決断できてしまう分譲購入は例外事項」とします。
※「賃貸で一撃必殺で”決め切れちゃう”場合に失敗例が無い」という(あたかも矛盾する)ジンクスもありますが、
これは既に狙う内容や求める優先順位が定まっている場合にあり得る事(勝負師パターン)なので、
「複数室の比較では無く、希望内容の一致性から一発で決まるパターン」であるため、候補が複数あるのに「この1室だけで」などの流れから一撃必殺で申込みとなるパターンにはまず失敗例がありません(それだけ事前に狙う優先順位が明確だって事なんですけどね)。←のように、調査段階では複数室の候補がある前提なので、分譲購入の事例とは内容が別です。
■ちなみにですが
「一撃必殺内見」がほぼデフォルトの調査があります。
”戸建て賃貸”や特に”事業物件店舗の場合”です。
本来事業物件店舗は「既に店舗経営経験のある事業者」が依頼しますから、仮に候補が1店でも「過去経験事業判断により是非が判断できる」ものなのですが、
新規に店舗開業を考えている一般の方の場合、その決断が至難の業になるのです。
結果として「一撃必殺内見は一般の方に是非の判断ができない」状況にはまり、どれだけ沢山の店舗を長期間に渡って内見しても全く申込みの判断ができない状況に陥りがちなのです。
この場合は、「既に店舗経営経験のある事業者」事例を参考に、
(空想イメージの実現とかそういう夢のある話では無く)「冷徹にビジネス判断として収支が取れるのか否か」を最優先に検討するべきで、
店舗を決められずに開業が伸び伸びとなる機会損失もしっかり計上すべきなのです。
「店舗探しの段階から既に事業は始まっている」のですからね。
住居の賃貸物件と同じ感覚で探していると、決まらない内見が永劫回帰しちゃったりします。
(直前項の※記載にあるように、店舗探しを始める時には「勝負師的感覚」がマストで求められるって意味でもあります。そもそもお店を始めようって企画自体「挑戦であり勝負であり賭け」ですからね。)
などなどお盆期間の業界事情告知でした。
2017年08月03日
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