今回は立地メインではありませんが、新高円寺から高円寺への商店街サブカルエリアに存在し、ハードに文系な方にお勧めのお部屋となっております。
昨今ではセカンドハウス用途など数も限られてきている風呂無しアパートですが、箱としての地域相場の底値を知る上でも参考になるタイプです。
過去中央線四谷〜三鷹で底値の調査行った際にも、よくある1DK(現存する風呂無しアパートは建築時和室系であったことも多く1DKタイプが多い)基礎的広さは16平米以上となりますが、
「3万台後半〜4万前後」というゾーンになります。
元1DKであれば、リノベにより3点ユニット導入しお風呂付とする事もできる広さです。
(昔の木造AP16平米はRC造マンションなら17〜18平米に相当するので、マンション3点ユニットの6帖間基準17uをクリアしているのと同等)
一般に想像するより広い部屋ということもあって3万を割り込むのは難しく(3万以下となると更に数が減っているトイレ共同で探すことになる)、シャワールーム改装などの最安をギリギリで探すと4万台で見つけることができます。
現在銭湯の料金が460円ですから、(銭湯にも休業日ありますので)毎日とは言えなくも22日ぐらい通った場合460×22=約1万円となり(お風呂無しは湯沸し光熱費と水道代安いので)、やっぱり風呂無しアパートのが安いのです。
逆に言えば、建築コストも多額にかかり減価償却期間も長いRC造マンションで考えた場合
対抗馬となるボトムラインの17u1Rが6万前後からの賃料となることは合理的結論です。
(底地が安い地方都市のMSの場合でも3万〜4万後半ぐらいする)
今後の日本を考えるなポイントとして
国民年金に最低保証制度が適応される前提で考えると(私は将来国民年金は支給7万円前後の最低保証制度に改変されると読んでます)、賃貸住宅のボトムラインは(自治体の賃料補助や大家さんへの3点ユニット改装補助なども想定される)デフレなどの資産下落では無く(生活保証的)合理的相場として東京で4万、地方都市で3万はクリアしたいところです。
(※利回りから逆算すると、仮に区分所有売買となった場合の各室資産価値は約700万→中古1RMSで最も廉価なものは750万ぐらいなので、私が『住まいの心理学』ブログなどで書いてきた「老後のマンション700万前後の安いものを購入しておく作戦が最も合理的」という判断の根拠のひとつです。)
(※地方の場合は利回りが高いので一概に計算できませんが、450万〜500万となり、この場合も地方なら余裕でボトムラインの中古MSが買えちゃいます。)
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この金額想定は、個々人だけで考える必要も無いのです。
投資は行政がやってもいいのであり「公的な高齢者住宅としての空室借り上げ方式」を検討している自治体は、投資効果的に考えれば「1R中古マンションの購入」を併用して取入れる方が効果的だろうと思います。
(※とにかく分譲購入で不採算性が高いのは「長期間の住宅ローンを使用した場合」です。)
■不動産のファンダメンタルから言えば
行政などやる気になれば「なんぼでもできる」と言えますね。
(※個人で運営している心理学サイト的にも「高齢者集約・収容型施設」には反対の立場です。)
さて、そんなことはともかく、
お風呂無しアパートは私個人的に大好きでして(銭湯も好きです)、
過去から現在まで長く借りてきました。
ブログ『住まいの心理学』で推奨しているコンセプト『ミニマルコンパクト』も大好きで(とにかく4、5歩歩けばどこにでも手が届く暮らしは楽ですww)、部屋探し的にボトムラインは個体差も大きく大変なのですが、部屋探しの醍醐味でもあるのではなかろうかと思います。
丸ノ内線、新高円寺駅からスタートしましょう
ちなみに今回ある事情で取材回避となったお部屋が、
駅南側、五日市街道の先となる松の木〜成田東方面にありました。
こちらも環境よくて、高円寺の商店街からはちょっと離れますがお勧めのエリアです。
取材に戻りましょう
JR高円寺に連なる商店街を北上します
(商店街入ってすぐにスーパー”三平ストア”あります)
この日はお盆の期間だったこともあり人もまばらですが
通常はとても賑わう商店街で、昨今は外国籍の方もとても多くなっています
過去レポートでも紹介したことありますが
この小道、自転車屋さんの先数分に銭湯がありますよ。
商店街に戻りしばらく進み
(公図みないと確かなことは言えませんが)私道と思われる横道をちょっと入れば到着です
17平米余裕の広さを誇る1DKなお部屋がこちら
トイレは和式のようですが、お風呂無しAP好きな方には余裕かと、
ちなみに様式トイレマストにすると3千円〜5千円高くなりますね。
元和室と思われる江戸間6帖は現代団地サイズ計算のマンションで言えば7帖に匹敵し、キッチンには二口ガスコンロが置けます。
【物件概要】
丸ノ内線新高円寺4分、JR中央線高円寺8分、杉並区高円寺南2、築1973年、木造2階建ての1階、17u1K、
エアコン(新品)、フローリング、ガスキッチン
鍵交換代15,000円
保証会社契約要(加入時25,000円タイプ)
賃料3万5000円(共益1000)、礼敷1/1
阿佐ヶ谷徒歩10分ちょいでも4万近くするお風呂無しの世界で、立地含めてハイCPです。
世帯数限られているアパートということもありますので、
「こちらの画像に写っているような物件です」的紹介とします
イメージするより高円寺駅は近く(より賑わってくるのでそう感じるのかもしれません)
駅近商店街にもすぐアクセスできる距離で
界隈には西友もありますし、
ご存じ業務スーパーもあり
ハイCP狙いの環境としてもピッタリマッチします
そのまま商店街を進んでもいいのですが(よくある風景で駅近にはパチ屋もあったりで)、
混雑で歩き難い部分もあるので駅前通りで出ましょう
高円寺には長年出入りしていますが、今の今まで気が付きませんでした。
どのような学校なのでしょう?
さて、駅前通り側に出ると東側一本裏にはOKストアもあり(駅ビル着たには東急ストア)、
買い物環境のイメージ的には阿佐ヶ谷最強かと思いますが、実質は高円寺のが上でしょう。
男街として知られた高円寺ですが、昨今女性にも人気の理由のひとつかも知れません。
あっと言う間に駅に到着
ものは考えようで、
どんな高級住宅の浴室も銭湯より広いって事はありません(笑
現代のノマドであるとか、『ミニマルコンパクト』のコンセプトもそうですが(LDKが無くても図書館や街のcafeを渡り歩くという手がある)、
残念ながら昨今銭湯の廃業も目立ってきていますが、それでもお風呂無しアパートが現存できるのも「東京ならでは」でしょう。
<そこに加えて高齢者福祉を考えた時>
※建材的に「高齢者や障碍者向け王道の介助不要のオートバス究極版」が開発されたとは言い難く(そこを一足飛びに福祉でと考えるのも選択を狭めるような気がします)、国家予算投じて開発する効果は計り知れないと思います(世界的にも)。やるべきでしょう。
それが開発されれば、借り上げや買取したコンパクト物件を公的投資で改装し(この部分は福祉予算のトレードオフになるので)高齢者向け住宅として賃上げ無しで個別に自動健康管理機能付きで供給できればボトムラインの安定化により公的福祉全体の底上げになると思います。
(財務省の思惑とも合致する筈ですよ)