実はここのとこ不動産屋さん各社が“お盆休み”で、ここのとこ半休業状態に陥っていたのです。
ブログの更新するにも空室確認も出来ない状態だったのですが、ようやく各社夏休みも終りのようです。
そこで、問合わせに関してのいくつかの誤解について説明しておきます。
今後HPの新コンテンツとしてまとめるつもりなのですが、予告編程度に紹介します。
@よく防犯面で、マンション上層階希望というお話がありますが、東京で最も犯罪発生率が高いのは「マンション高層階(超高層マンションのDATAはありません)」です。
賃貸住宅のほぼ2割程度の中高層マンションの犯罪発生件数は全体の4割近い数字で、表階段であったりバルコニーの無いアパートを上回ります。(警視庁の数字です)
「マンション2階以上は安全」これは心理的なものだけで、現実は違います(オートロックも事実上『ハイグレードの設備』で、訪問販売への抑止効果は間違いありませんが、防犯的な意味合いは内容によります)。
で、実際圧倒的に多いのは「空き巣」で入居時の火災保険でまかなえる範囲のもので、所謂侵入強盗のような重犯罪は非常に稀で、部屋探しにおける防犯はもっぱら心理的なものだといえます。
Aこのブログで再三指摘している事なのですが、物件の内容と築年数は比例しません。
特にRCマンションの寿命はほとんど人間の寿命と同じで、築15年以内ともなると15歳以下って意味ですから、そこに殊更意味はありません。30歳ぐらいで働き盛りです、
特に「ずっと賃貸」の場合、物件はオーナーにとって大事な資産ですから、この管理を怠って人に貸せない内容になれば一番損するのはオーナーですから(レンタカーのオーナーは、自分の車以上にレンタカーの内容が気になるでしょう、商売道具なんですから)、むしろ「管理内容が安定していて安心」です。
例えば、相続税の関係で借金をして初めてマンションを建てたとします。「10年で補修が必要なわけない」とか「まだ新しいんだから内部はクリーニングだけで十分」とか、これは起きがちなことで、
※実際内見して「築朝の方が内容が悪い」良くある事です。
B耐震基準の話も良く出ます。1978年の宮城県沖地震の結果を踏まえて、1981年の建築基準法改正されるのですが、根拠は崩壊した建物に対して残っていた建物の構造や、建築技術の進歩です。
しかしもっぱら検討されているのは、建物の構造は壊れても、人命や近隣に崩落などの被害をもたらさない事です。
実際震災後のDATAとしては1971年以前のRCでも神戸大震災で倒壊大破したものは10%で(1981年以降のものでも3%前後の倒壊があり)構造的にも無理のあったものが倒壊したとされます。
鉄骨造に比べて元々RCが構造強度が上ですから(最強は壁式RC)築年数での評価として「東京のRCはどうか」と言われれば、特に都心部の古参は数々の地震を経験していますし、コンクリート自体の質も(砂の質)いいものが使われて経年変化で石化しているものもあります(ドリルが入らないという話もあります)、外見からしっかりした建物に見えて壁がしっかりしていればそうそう心配する事はありません。
C「実際の引越しは二ヶ月先」問合わせとしては、内見可能なタイミングまで待ってもらうほかありません、
東京は手付金も禁止ですし、日割家賃の発生は『交渉しても二週間後がほぼ限界』です。
流れからすると、
◆内見可能な週に物件調査(アドバンテージは1週)
◆内見申込の場合2日ほどで審査、申込日後一週間から10日以内に契約
◆申込日の二週後に家賃発生
(当然契約日の翌日引越し予定なら、契約日と家賃発生日が同じになります)
になりますから、「解約予告一ヶ月」の根拠は、「部屋探しは一ヶ月あれば十分」だからです。
ですから本来はお部屋探しは「解約届を出してから」でいいのです、そうすれば最初から二重家賃の心配はないのですから。
◇◇◇お問合わせの時には「引越し時期」を明記してください◇◇◇
D仲介と自社物についてですが、retourが紹介している物件はほとんどが仲介です。不動産屋は基本的には「問屋」ですが、営業も可能なのです、この小売に関しての仕入先が「問屋としての自分の店だけ」って店舗が多いので、わかりにくいのですが、基本的に何処の不動産業者でも小売として『何処の会社の物件でも紹介可能』なのです。
そこで「問屋」と「小売」に分業可能になります(お客さまの負担は同じです)、逆にいうと「自社物で問屋と小売両方」になると不動産会社の営業収益は二倍になるってことです。
で、retourはどちらかと言えば調査会社で、空室調査は全不動産会社の空室になります。
なので、自社物営業系店頭店舗飛び込みのように「ちょっといい部屋ありますか」的問合わせには対応できないのです。
専従調査は丸1日に及ぶ事があり、コストのかけ方は半端ではありません、
随意で長期間「いい部屋(実はこれは抽象概念で、「私にとっていい部屋」が正確です)あったら」的な問合わせ内容で調査(これまた「部屋が長期間決まらない」時点である意味部屋探しは失敗で、コンセプトから見直すの必要があるのです)を継続すると赤字で倒産していまいます(笑
Eアパートの分類につていですが、アパートってのは公正取引委員会的に「木造・軽量鉄骨構造」のものを指し、どれだけ高級な内容でも「木造・軽量鉄骨構造」ならアパートと表記しなければなりません。
高級一戸建てと全く変わらない外装リアルレンガ張り3LDKでも「表示はアパート」です。
外観イメージ的に「○○荘的」なものがアパートではないのです、マンション限定の問合わせは損なんです。
F礼金敷金は「プリペイドと保証金」です、単純に事業物件(事務所店舗)だと考えてもらうと話が早いです。
『1階店舗38万円保証金10ヶ月』
『1階店舗38万円保証金2ヶ月』
この両者の情報から、どう考えます?後者は物件単体での資産価値が安いことが窺い知れます。
簡単な話で、家賃の遅れや汚損破損があったとしてもそれを担保する金額が安くてもいいって事は、それだけの内容だって事です。特に事業物件の保証金は2ヶ月〜12ヶ月まで幅が広く(一般的には6ヶ月〜10ヶ月)、保証金額が大きいのは事業性があるためで(特に店舗だと物件自体に収益性があります)、事業の失敗にも備えなければなりませんからそれだけ保証金額は大きくなります。
比べて住居の場合は「連帯保証人と礼敷2/2」がほとんどです。
つまり、事業物件なら「保証金10ヶ月は欲しい」ぐらいの物件でも一般住居なら「礼敷2/2」で借りられるのです。
実際家賃交渉は可能でも礼敷交渉はほとんど無理なのは、これが原因です。
礼敷は物件のバックグラウンドで、評価額みたいな側面もあります、
「初期費用が無いので礼敷2/2じゃないもので」これはある特定のタイプの物件を指定して問合わせしている事になります「資産価値の安い物件指定で」と同意だからです。
この場合、希望賃料を下げるのがベストです、時折空室管理として入居を早めるために「本来礼敷2/2をキャンペーンで1/2に」って事があります、この場合のみ限定で内容がいいと言えるのです。
他にもイロイロあるのですが、予告編なので今日はここまでに、、
次回からは通常の物件ニュースをお送りしますよっ
2005年08月20日
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