”時間に限りある2年だけのcafe”です、
この一文で、このブログを通読されている方なら”ピン”ときたかと思いますが「再契約不可の定期借家2年店舗」をベースとする企画になります。
このジャンルの店舗探しはとにかく難航するのが”常識”となっていますが、その大半は依頼内容に「現実とのズレ」があるケースが大半なのです。「古民家を改装して」を希望される方が非常に多いんですが、一般的にこれは”ほとんど不可”です(DADAも純粋に”古民家”とは言えない)。仮定の話として店舗可能の”住居”があったとしても店舗への改装許可はほとんど不可ですし、まかり間違って可能だとしても今度は”解約時住居への原状回復”として数百万は覚悟しなくてはいけません。「あったとしても不可である」という意味です。
先ず知っておいていただきたいのは、「即入居可能の住居用一戸建て」が店舗として(それも飲食で)使用可能となるケースは”先ず皆無”だという事です。
ですから、少なくとも事務所可の”事業物件”が「もしかして相談可能かも知れない」レベルになります。
なくなんとか相談可能の話まで進んだとしても、用途地域的に思い切り低層住居地域の場合にはご近所付き合いの関係上夜間まで飲食可能である等の営業は難しく(よっぽど人の出入りの無い経営ならギリギリ相談可能かもしれない)、なんとか営業にこぎつけても近隣からの苦情で、オーナーサイドから解約の相談が持ちあがる可能性(ですから余計に家主さんが”飲食店舗可”とする事が皆無になります)すらあるため、元々繁華街や商店街にある等立地的な要素も関係します。
自由に改装可能で、ボロボロの一戸建てだとしたら?
これは法的に住居として利用可能な物件では無いため今度は法的に一般住居として公募する事が不可能です。
つまりそのタイプの物件が空室募集される場合「事業物件倉庫や店舗」になるって事です。
又、街で見かける誰も住んでいない倒壊しそうな民家は何?
これは再開発絡みで「限りなく上物付き売り地」として売却時期を待っている(コイン駐車場とほとんど同じ存在)売買物件予備軍で、既に開発業者が一枚噛んでいる等たとえ法務局で所有者を特定したとしても「それを借りて店舗へ改装」という話はあまりにも現実から乖離している世界で(そもそも家主経験の無い人がすぐ明日から大家さんになれるって甘いものでもありません、家主としての経験も無く借りた後の様々な管理等を考えるだけでもハイリスクです)、ここ一番重要な話ですが『そもそも賃貸として縁起が悪い』のです。
このパターンは「分譲として購入してから店舗を考えるタイプ」のものだからで、そこを強引に賃貸に持っていくだけでも無理筋って事になります(売買の場合でもその状態の家屋をレストアする等、ここは検討すべき話です、縁起で言えば”売家”であって欲しいからです)。
その”場”に対する期待というか”地勢”のようなものは、貸主借主円満な契約の中で縁起を結びますから「何か個人的事情の無理をかけてしまう」とその無理に答えるまでで物件が現す暮らしそのものがテンパッてしまうんです。
”企画は店舗”なんですから、それをお客さんが喜んで評価して始めて意味があるのであって、”こんな店を持ちたい”のイメージばかりが先行してこの世に存在しない(具体的な募集事例の無い)話を実現する事が目的になってしまいます。それは本末転倒なのであって、実際に存在する店舗の中から、自分の狙いを実現できる創造性を”内見の出会いからインスピレーションが沸いて”な流れが無いとそもそも店舗開業における基本的部分が欠けている事になるんです。
そんな世界だからこそ、古築cafeは難しい。
しかし、今回この店舗でcafeを開業しようとこのお店を選んだ方は
「ほぼ1発でそれを見つけた」のです、
(DADAも内見ってレベルで考えれば”ほぼ1発に等しい”)

「それはどうしてなのか?」
次回はその答えと、
「どんな場所で、どんな物件なの」なお話もちょっとだけ公開しますよ。